Chromebookは以前と比べると大分入手しやすくなり、教育現場にもチョロチョロ導入され始めて好ましい状況ではありますが、アメリカ市場の如く爆発的に売れるという状況になるのかどうかというとなかなか厳しいと言わざるを得ない。今日はChromebookが日本でいまひとつブレイクしない理由について考えてみようと思います。
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Chromebookをむやみに勧めて失敗した話
Chromebookを知りたてのときは誰かに話したいということもあり(煙たがられるので最近は全くしませんが)、古くなったノートPCの買い替えを考えている人にChromebookの話をしたところ「それいいね!」ということでChromebookを購入された方がいました。
Chromebookについては十分説明したつもりでしたが、イマイチ理解されていなかったみたいで、結局使わなくなった様子。少し悪いことをしてしまいました。
Chromebookが自分向きかどうかの判断には一定のPCリテラシーが必須
Chromebookは比較的シンプルなデバイスですが、Chromebookで「出来ること」と「出来ないこと」を100%理解した上で自分の用途に合う・合わないを十分検討しないと「こんなはずじゃなかった…」となる可能性が高いことを痛感しました。
パソコンの用途はブラウザで完結する人、メインPCが別にあってサブ機としてChromebookを使う人はあまり考える必要がないのですが、「Windowsって何?」「OSって何?」という人が価格だけでChromebookを選ぶと、多分後悔します。
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妻は仕事で普通にPCを使っていますが、まさに「OSって何?」「Windowsって何?」という感じです。
そこに空気のように存在するので、その存在を認識していない・する必要がないということでしょうか。印刷業界の人などを除くと日本ではながらくWindows以外の選択肢がない状況だったので、案外そんな人が多いのではないかという気がします。
これまで特にOSを意識することなくWindowsを使い、当たり前のようにWORDやインターネットエクスプローラーを使ってきた人が、価格につられてChromebookに乗り換えてきたらどうなるでしょう。
「PC=WORDが使える」「インターネット=IE」という認識の人がChromebookを使うと戸惑うことでしょう。
ということでChromebookが自分の用途にあっているかどうかはChromebookでできること・できないことを調べた上で判断できる一定のPCリテラシーを持った人でないとこんなはずじゃなかったとなるのではないかと思います。
シンプルなはずのChromebookにPCリテラシーが必要というのは逆説的ですが、アメリカ人は日本人と比べると圧倒的にPCリテラシーがあるのでこのところの判断が当然のようにできるのだろうと思います。ウォールマートやターゲットなどの大型スーパーにChromebookが棚陳列しているといった状況が成り立つのはこのような理由からだと思います。日本の量販店で同じことをやると、お門違いな返品・クレームの嵐となりそうです。
現状ではChromebookの情報も不足しているためか、PCにそこそこ詳しい人でさえ「Chromebook=安かろう悪かろう」「Windowsの安い模倣品」「もっさりしてるんでしょ?」という認識がまだまだ根強いと感じます。私がChromebookを使っていると、あからさまではないにせよ、そういった視線を感じることがあります。これはある程度やむなし。今後変わっていくことを期待。
Chromebookが日本でイマイチぱっとしない理由 まとめ
Chromebookが正しく理解され始めたらそんなこともなくなるかもしれませんが、Chromebookについての情報提供は、そもそも興味のある人しか見に来ないブログでは如何ともしがたいところではあります。
そう思えばアメリカでもそうであったように、やはり鍵を握っているのは文教市場になりそうです。プログラミング必修となれば需要は増えそうですが、ここでなんとか潮目が変わることに期待したいところ。推移を見守りたい。
2020年ついにChromebookが大ブレイク。