人気のタブレット型Chromebook「Lenovo Chromebook Duet 11 (Gen9)」と「ASUS Chromebook Detachable CM3001」。
この2つの機種は一見するとよく似ていて、どちらを選べば良いか迷っている方も多いのではないでしょうか?
また、この2つの機種はやや価格も異なっています。この違いはどこからくるのでしょうか?
この記事ではスペックや特徴を比較することで違いを明らかにし、選び方の参考になる情報を提供したいと思います。


「Lenovo Chromebook Duet 11」と「ASUS Chromebook Detachable CM3001」 スペック比較
ここからはパーツごとに「Lenovo Chromebook Duet 11(以下、Lenovo Duet 11)」と「ASUS Chromebook Detachable CM3001(以下、ASUS CM3001)」を比較していきたいと思います。
以下の比較ではアマゾン掲載モデルを参考にしています。特にLenovo Chromebook Duet 11はAmazon限定モデルなので、他の販売ページでは情報が異なる場合があります。
ディスプレイ自体に大差はない
まずはディスプレイサイズを見てみると、Lenovo Duet 11が10.95、ASUS CM3001が10.5インチとなっています。解像度はともに1920x1200ドットで光沢ありのグレアタイプ。
Lenovo Chromebook Duet 11はIPS方式と記載があります。ASUS CM3001は「TFTカラー液晶」とありますが、こちらも総合的に判断するとIPS方式とみて間違いないと思います。
TFTカラー液晶にはTN方式、VA方式、IPS方式の3種類があるそうです
タッチスクリーン対応という点も共通です。
一方、本体のサイズはLenovo Duet 11が幅255mm、CM3001が259.5mmと僅かながらLenovo Duet 11の方が小さい。
ディスプレイサイズはLenovo Duet 11の方が大きいのですが、商品写真をよく見ると、ASUS CM3001は両サイドのベゼルが太くなっています。これは堅牢性を重視した結果と思われます。
性能を左右するCPUに違いがある
Lenovo Duet 11とASUS CM3001 はメモリ 8GB、ストレージ 128GBという点では共通(アマゾン限定モデル)ですが、大きな違いがCPUで、Lenovo Duet 11ではMediaTek Kompanio 838が、ASUS CM3001 ではKompanio 520 (8186)が採用されています。
違いはMediaTek公式の情報を元にまとめると以下の通り。
型番 | Geekbench 6 シングルスコア | Geekbench 6 マルチスコア | PassMark CPU Test |
---|---|---|---|
MediaTek Kompanio 838 | 1023 | 2260 | 5541 |
MediaTek Kompanio 520 | 655 | 1684 | 4146 |
Intel N4500 | 466 | 763 | 2203 |
Intel N100 | 1011 | 2024 | 4250 |
MediaTek Kompanio 838は最新のIntel N100に勝るとも劣らないポテンシャルがあり、Kompanio 520と比較するとシングルスコアでは5割強、マルチスコアでも3割強のスコアとなっています。
Kompanio 838と見比べるとKompanio 520が見劣りしてしまいますが、こちらもIntel N4500の性能を大きく凌ぎ、Chromebookとしては十分な性能があることが分かります。ChromeOSは非常に軽量なので、もっさりしたりカクついたりということはないのでご安心を。
価格はLenovo Duet 11の方が高いのですが、このCPUの違いが最も大きな要因であると推察されます。
タブレット型ChromebookでLinuxなどを使う作業もしたいということならばDuet 11の方がいいかも知れませんが、通常の使い方であればASUS CM3001でも全く問題ないと思います。
インターフェースと拡張性にも違いが
他の多くのChromebookと同様、Lenovo Duet 11とASUS CM3001にも入出力端子としてUSB Type-Cとイヤホンジャックがついていますが、Lenovo Duet 11はType-C USB 3.2 Gen1 ポートが2つ、ASUS CM3001では1つとなっています。
タブレット型Chromebookは基本的にUSB Type-Cポートは1つのモデルしかないのですが、Lenovo Chromebook Duet 11は左サイドのほかに上面にUSB Type-Cポートがある珍しい構成です。
ポートが2つある利点として、バッテリーに繋ぎながらモニターに出力して手軽にマルチディスプレイ化できる点にあります。
ASUS Chromebookは1つしかないので、マルチモニターと充電を同時に行いたい場合は、PD対応のUSB Type-C搭載モニターが必要になります。
バッテリー駆動時間、本体サイズ、重量、携帯性
バッテリー持続時間に関しては、どちらも公称12時間となっています。
重さについてですが、まとめると以下のようになります。
機種 | 本体 | +キーボード | +スタンドカバー |
---|---|---|---|
Lenovo Chromebook Duet 11 | 約510g | 約1.0kg | |
ASUS Chromebook CM3001 | 約614g | 約743g | 約993g |
とタブレット本体ではおよそ100gの差がありますが、スタンドカバーまでつけると誤差の範囲内。
サイズは
機種 | 本体 | +キーボード&カバー |
---|---|---|
Lenovo Chromebook Duet 11 | 幅255.4 x 奥行き 166.9 x 高さ 7.6mm | 高さ 17.8mm |
ASUS Chromebook CM3001 | 幅259.5 × 奥行き 169.2 × 高さ 8.95mm | 高さ 19.6mm |
と僅かに Lenovo Chromebook Duet 11 が薄くなっていますが、こちらも軽微なので携帯性に違いはないと思います。
デザイン・使いやすさ比較
次に使い勝手について。
どちらもUSIペンが付属していますが、Lenovo Duet 11はカバーに取り付けるスタイルで、ASUS CM3001は本体収納式となっています。
また、Lenovo Chromebook Duet 11付属のペンは公式サイトによると単6電池を使用。一方のASUS CM付属のペンはバッテリー駆動で本体収納時に充電する仕組みです。メンテナンス性ではASUSに軍配が上がりますが、画像を見る限り、Lenovo 製ペンの方が使いやすそうです。


キーボード、タッチパッドの使い心地
キーボードはLenovo Duet 11の画像を見ると以下のようになります。

よく見ると、BackSpaceキーが半分サイズになっています。このサイズによくありがちなのですが、これが誤入力しやすい。
一方、ASUSは英字キーボードだとキーが詰まっている感じがありませんが、アマゾンで販売中の日本語キーボードではLenovo Duet 11とほぼ同じ問題があります。

一方、使い勝手で言うとLenovo Duet 11に付属しているスタンドつきカバーは縦置きにも対応しています。TikTokなど見るときに役立つかも知れません。

ASUS CM3001は通常の横置きのみ対応しています。
ASUS Chromebook Detachable CM3001には高い堅牢性が
ASUS CM3001は米国国防総省が定める軍事規格のMIL規格(MIL-STD-810H)に準拠したテストを標高、気温、湿度、振動などの12方法・26手順でクリア、大変高い堅牢性を実現。さらに業界トップクラスの独自テストも実施しています。
特に子供に持たせるのであればこれ一択、という感じです。
まとめ あなたにぴったりのChromebookを選ぼう
Lenovo Duet 11とASUS CM3001は、それぞれ異なる特徴を持つ魅力的なChromebookタブレットです。
価格はLenovo Chromebook Duet 11が少し高いのですが、性能が高くてベゼルも薄い、かつUSB Type-Cが2つという特徴があり、納得の価格差です。
一方のASUS Chromebook Detachable CM3001は高い堅牢性が魅力的なポイントです。
どちらを選ぶかは、あなたの利用目的や重視するポイントによって異なりますが、同じChromeOSを搭載しているので、使い勝手に大差はありません。最終的にはお好みで選んでOK。どちらを選んでも正解です。
この記事を参考に、ぜひあなたにぴったりの1台を見つけてください。

