この記事ではChromebookを初期化して工場出荷時に戻す方法をご紹介します。この工場出荷状態にリセットする方法を、ChromebookではPowerwash(パワーワッシュ)と呼びます。
使い道としてはChromebookを譲渡・売却・処分するときや、Chromebookの挙動がおかしいときなどとなります。
ただ、Powerwashを実行するとChromebookのローカルフォルダに保存したデータが全て消えてしまうので、事前にやっておくべきことをまとめておきます。
さらに、この記事ではそもそもChromeOSが起動しない、というトラブルへの対処法も紹介しています。
それでは1つずつ見ていきましょう。
結論から言うとPowerwashの実行はログイン画面でCtrl+Alt+Shift+Rを長押しです
Chromebookを初期化して工場出荷時に戻すPowerwashは最終手段
Chromebookに不具合が起きたときは、まず
- 再起動
- 拡張機能をオフにする
を試します。再起動は「リロードキー+電源キー(電源ボタン)」の同時押しで、これでも挙動がおかしいときは拡張機能をオフにしてみます。
拡張機能はChromeブラウザ右上の3点アイコンをクリックして「拡張機能」>「拡張機能を管理」とすすみ、全てオフにします。
これら2つでも症状が改善しないときはPowerwashに進みます。
ChromebookのPowerwashをする前にやっておくこと
PowerwashをするとChromebookのローカルフォルダに保存したファイルは全て消去されるので、あらかじめデータをバックアップしておきます。
具体的にはChromebookの「ファイル」アプリを利用して、Googleドライブや外付けのUSBメモリや外付けHDDなどにデータを移します。Androidアプリはデータの引継ぎの手続きをやっておきます。
次に周辺機器を全て取り外します。PowerwashをするときはACアダプタに接続し、出来れば充電を80%程度にしておきます。
復元は中止できないので、時間の余裕があるときに行いますが、実際にかかる時間は5分程度です。
次にPowerwashのやり方を2つ紹介します。
ログイン画面でキーボードショートカットを使ってPowerwash
ログイン画面でCtrl+Alt+Shift+Rを長押しするとリセット画面が表示されます。「このChromebookをリセットします」と表示されるので、案内に従っていきます。この時点ではキャンセルすることも可能です。
ChromeOS 設定からPowerwash
分かりやすい方法はChromeOSの設定から行う方法です。シェルフ右下の時計が表示されているところをクリックし、右上の歯車アイコンをクリックして設定画面に進みます。
設定画面になったら左にあるメニューの「詳細設定」をクリックして「設定のリセット」を選択し、「リセットボタン」をクリックします。
後は案内に従って進みます。
ChromeOSがそもそも起動しない時は
対処法を2つ記します。
OSのリカバリーイメージから復元を試す
まずはOSのリカバリーイメージからの復元を試みます。方法は「Escキー+リロードキーを押した状態で、電源ボタンを押下」。タブレットタイプの場合は「音量大、音量小、電源のボタン」を同時に 10 秒以上長押しです。
これでも上手く行かない場合は、USBメモリにリカバリーイメージを作成して復元します。
USBからリカバリーする
USBメモリまたはSDカード フォーマットしておきます。容量は8GBもあれば十分ですが、最近ではミニマムが64GB程度になっています。

次にリカバリーイメージを作成します。方法が独特で「Chromebook リカバリ ユーティリティ」というChrome拡張機能を使用します。
作成したらこれを挿した状態でChromebookを起動し、案内に従っていきます。
初期化後はChromeOSの更新を忘れずに
過去に使っていた設定や日本語入力の設定などは自動で同期されますが、ChromeOSのバージョンが工場出荷状態に戻るので、手動でバージョンアップしておくとよいと思います。
「ChomeOS設定」>左の「ChomeOSについて」をクリック>「アップデートを確認」ボタンをクリック
Powerwashで問題が解決しない時は
残念ながら故障の可能性が高いです。メーカーに直接問い合わせるか、購入した店舗へ相談しましょう。
また、日本語入力に関する問題は、設定が間違っているという可能性もあります。日本語入力に関するトラブルへの対処法は以下のページにまとめてありますので、一度ご確認ください。
Chromebookを初期化して工場出荷状態に戻す方法 まとめ
今回はChromebookの初期化とリカバリーの方法をご紹介しました。ChromeOSではそもそも不具合はあまり起こらないのですが、必要な時はこの記事を思い出して貰えると幸いです。