Googleが提唱する「Chromebook Plus」の基準を満たし、さらに一歩進んだパフォーマンスを提供する注目の新モデル「Lenovo Chromebook Plus Gen 10」(アメリカでは「Lenovo Chromebook Plus 14」)。
今後はこのモデルがハイエンドChromebookの基準となりそうなので、スペックや特徴をご紹介します。
Lenovo Chromebook Plus Gen 10 とは
陳腐な見出しですが、Lenovo Chromebook Plus Gen 10はMediaTek社のフラッグシップSoCである「Kompanio Ultra」を搭載したChromebookです。
Kompanioシリーズは現行のChromebookにも採用されていますが、あくまでタブレットやスマートフォン向けだった従来の製品と比較すると、Kompanio Ultraは設計段階からノートPC向けである点が特徴です。
ノートPC向けということで、これまでよりも処理能力を高めた上に省電力性にも優れたチップになります。また、最大50TOPSの超高速AI NPUも搭載しており、既にWindowsのノートPCにも採用されているチップです。
Lenovo Chromebook Plus Gen 10 スペックと特徴
まずは外観ですが、従来のツートーンカラーとは一線を画す、よりフォーマルな見た目になっています。

高級感のあるデザインは職場などで使っても違和感のない佇まいになっています。
ディスプレイは解像度1920 x 1200の14インチですが、液晶ではなく有機ELディスプレイになっています。
さらに、Chromebookとしては初となる、立体音響技術Dolby Atmos®(ドルビーアトモス)対応の4基のスピーカーを搭載しています。
日本でも7月下旬に発売予定で
- MediaTek Kompanio Ultra 900
- RAM 16GB
- ストレージ 256GB
という構成で115,280円となっています。その他のスペックは
- インターフェース :1 x USB-A 3.2, 2 x USB-C 3.2
- Wi-Fi 7
- バッテリ持続時間 :約17時間
- 本体サイズ: 約314.2×219.1×15.79mm
- 重量 :約1.26kg
となっています。バッテリ持続時間は17時間で、Chromebookとしては断トツで過去最高です。
AI機能の数々がスタンドアロンで利用できる
Lenovo Chromebook Plus Gen 10 に搭載されるKompanio Ultraは強力なAI処理機能を備えているため、インターネットへの接続不要で様々なAI機能を利用することができます。
発売当初は存在意義の薄かったChromebook plusですが、最近機能がぐっと充実してきています。
背景除去などAIを活用した画像編集やビデオ通話時のノイズキャンセリング機能は以前からあったのですが、ChromebookとGeminiの統合により、様々な機能が利用可能になってきています。
たとえば「画面をレンズで検索」機能では画面上の情報を素早く解析、ランチャーを長押しするだけで画像を検索して類似の商品や詳細情報を確認することが可能です。
「テキスト キャプチャ」機能はPDFやWebページ、写真などの画像で文字を認識、編集可能なテキストへと変換。イベントの紹介状の内容を認識してGoogleカレンダーへ追加するといった機能もあります。
「文書読解サポート」は長文の要約だけでなく、「簡略化」ボタンにゆおり分かりやすい表現に変換。「文書作成サポート」では簡単な指示の入力だけでテキストを生成するほか、既存の文章の書き換え、長さやトーンの変更など便利な機能が満載。テキストを右クリックして[Google AI による文書作成や読み取りのサポートを使用する]を選択するだけで利用可能とのことです。
「リアルタイム翻訳」も進化しており、MeetやZoomといったビデオ通話だけでなくYouTubeや動画ファイルなででも利用可能です。
Chromebookのオンライン学習やビジネスでの活用シーン
より具体的な活用法についても触れておきます。このところのGoogleは大きく分けるとオンライン学習、及びビジネスシーンでの使用を重要視しているようです。
まず、オンライン学習においては、高速なプロセッサと十分なRAM容量により、複数のタブを開いて資料を参照しながら、ビデオ会議アプリで授業に参加する、といったマルチタスクをスムーズにこなせます。
高解像度ディスプレイは、教材やオンライン講義の映像を鮮明に表示し、長時間の学習でも目の疲れを軽減します。
さらに、Google Workspaceとのシームレスな連携により、ドキュメント作成、スプレッドシート管理、プレゼンテーション作成なども快適に行え、学習効率を飛躍的に向上させます。
ビジネスシーンにおいても、その真価を発揮します。
クラウドベースのChrome OSは、起動が速く、セキュリティ対策も万全。重要な会議の前にサッと立ち上げて資料を確認したり、外出先で急なオンラインミーティングに参加したりと、素早い対応が求められる場面で威力を発揮します。
また、ビデオ会議アプリも安定して動作し、クリアな映像と音声で円滑なコミュニケーションをサポート。必要なファイルはGoogleドライブに保存すれば、どのデバイスからでもアクセス可能で、チームでの共同作業も効率的に進められます。
「Lenovo Chromebook Plus Gen 10」 まとめ
「Lenovo Chromebook Plus Gen 10」はChromebook plusの可能性に応えてくれるKompanio Ultraの存在により、水を得た魚のような状態です。まさにChromebook Plusの理念を余すことなく具現化したデバイスです。手探りで始まってから成熟期に入りつつあるChromebook plusの方向性をより明確に打ち出した一台と言えるでしょう。
発売は7月下旬です。気になる方はチェックしてみてください。


