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ChromebookでLinuxを使う方法① ターミナルでアプリをインストールする手順

2021年7月26日

ChromebookでLinuxを使う方法①ターミナルでアプリをインストールする手順

はじめまして、Chromebookを9年以上愛用しているクロームブッカーともぞう(@tomozou3500)です。このブログではChromebookについての情報を発信しています。

Chromebookは、軽量で安価なノートパソコンとして人気がありますが、標準ではWindowsやMacのようなオペレーティングシステムは搭載されていません。しかし、Linuxをインストールすることで、豊富なソフトウェアを利用できるようになります。

今回はChromebookにLinux環境をインストールする手順、およびLinuxアプリのインストール方法を解説します。

Linux環境はあとから全削除することが可能なので、安心してトライ出来ます。

それでは順番に見ていきましょう。

ChromebookでLinuxを有効化する

まずはChromebookのLinux機能を有効化する必要があります。以下、有効化の手順を紹介します。

タスクトレイの歯車アイコンをクリックしてChrome OSの設定画面を開きます

ChromeOSの設定を開く
歯車アイコンをクリックしてChromeOSの設定を開く

設定画面 左側の一番下の[詳細設定]プルダウンメニューをクリック

ChromebookでLinuxをセットアップする手順①
ChromeOS設定画面 左列の「詳細設定」をクリック

より詳細な設定が表示される。[デベロッパー]の項目にある「Linux開発環境(ベータ版)」の右にある[オンにする]ボタンをクリック

ChromebookでLinuxをセットアップする手順② Linuxをオンにする
Linux開発環境をオンにする

あとは案内に従っていくとLinuxを使うためのターミナルアプリがインストールされます。途中でユーザー名を登録し、Linux用にディスクを割り当てる容量を選択します。とりあえず4GB程度あれば大丈夫だと思います。

この際Linux用に割り当てる容量を調整可能です。推奨設定は7.5GBです。

完了するとランチャー画面に「Linuxアプリ」というフォルダが作成され、このフォルダ内にターミナルアプリがインストールされます。以降はこのターミナルアプリを使って操作します。

Chromebook ランチャー画面にLinuxアプリというアイコンが追加される

ターミナルとは

Linuxのターミナルとはコマンドラインインターフェイス(CLI)を提供するプログラムであり、ユーザーがテキストベースでLinuxシステム上のコマンドを入力して実行することができます。ターミナルは、Linuxシステムのコンソールに直接アクセスするために使用され、一般的にキーボードを使用して命令を入力し、ターミナルが応答を出力します。ターミナルは、ファイル操作、ネットワーク接続、プロセス管理、ユーザーアカウントの管理、システム設定など、さまざまなタスクを実行するために使用されます。

ChromebookのLinuxに関する設定

ちなみにLinux機能の設定はインストールしたときと同じく「Chrome OS設定>デベロッパー」の欄に表示されます。

ChromebookのLinuxで設定できる項目

ここで[Linux開発環境を削除]を選択することでLinuxを有効化する前の状態に戻すことが出来ます。

「共有フォルダを管理する」項目については後述します。

ターミナルアプリを使ってLinuxアプリをインストール

Linuxアプリをインストールするには、さきほどインストールしたターミナルアプリを起動してコマンドを入力していきます。

アプリをインストールするコマンドは

$ sudo apt install (ソフト名)

なので、例えば「Gimp」をインストールするには以下のコマンドを打ち込みます。

$ sudo apt install Gimp

途中でーMBの容量を占めますがよいですか?と聞かれるのでY > Enter とすると先に進みます。

GimpやVLCなどはこれだけでインストールが完了し、ランチャーのLinuxフォルダ内にアプリが追加されます。

ChromebookでLinux版のGimpを起動
無事にChromebookでGimpが起動

上記手順でインストールできないアプリが一部存在します。対処法は後述します。

Linuxアプリについては「おすすめ Linux アプリ」などと検索することで色々と出てきます。

Linux関連のファイル 保存場所

Gimpなどで作成したLinuxのファイルはそのまま保存するとダウンロードフォルダに保存されますが、Linuxを有効化する際に自動で生成されるLinux専用フォルダに保存することが可能です。管理の観点からLinuxのファイルは専用のフォルダに保存した方が良いかと思います。

ChromebookのファイルアプリにLinuxアプリ用データフォルダが追加される
Linuxファイル用フォルダが追加される

「Linuxファイル」フォルダへ保存する方法

アプリ内で「ファイルの保存」をクリックし、Linuxを有効化する手順で作成したユーザー名(下画像ではtomo)のフォルダを保存場所として指定すると、Linuxフォルダへ保存されます。

LinuxアプリのデータをChromebookへ保存
保存場所としてユーザー名のフォルダ(ここではtomo)を選択するとLinuxファイルフォルダへ保存される

アプリをインストールした後はファイルを右クリックしたときにLinuxアプリで開くオプションが追加されます。たとえば画像ファイルを右クリックすると[Gimpで開く]オプションが追加されています。

Linuxとフォルダ共有

「ファイル」アプリで任意のフォルダを右クリックして[Linuxと共有]することで、Linuxアプリで特定のフォルダ内のファイルを読み書きできるようになります。

Linuxと共有という項目が表示される

共有したフォルダはFile Systemをクリックした先のパス

/mnt/chromeos/

に表示されます。

LinuxアプリからWindowsのフォルダにあるファイルを使う方法は下記記事をご参照ください。

望みのソフトウェアがインストールできない場合

一部のソフトではレポジトリ(ファイルの配布場所)を手動で追加する必要があります。

例えばテキストエディタAtomの場合は下記コマンドを打ち込んでからインストールします。

$ curl -L https://packagecloud.io/AtomEditor/atom/gpgkey | sudo apt-key add -
$ sudo sh -c 'echo "deb [arch=amd64] https://packagecloud.io/AtomEditor/atom/any/ any main" > /etc/apt/sources.list.d/atom.list'

そして

$ sudo apt update
$ sudo apt install atom

でインストールすることが可能です。

参考記事

ともぞう
ともぞう

どのソフトがどのレポジトリにあるかはまちまちなのがネック。

ChromebookでLinuxアプリをインストールする方法 まとめ

この記事ではChromebookでLinux環境をセットアップし、ターミナルを使用してアプリをインストールする方法を紹介しました。Linuxは、豊富なソフトウェアとカスタマイズ性を持つオープンソースのオペレーティングシステムです。ChromebookでLinuxを使用することで、より多くの機能を利用したり、自分好みの環境にカスタマイズしたりすることができます。

今回紹介した方法は、比較的簡単に行うことができますが、以下の点に注意する必要があります。

  • Chromebookのモデルによっては、Linux環境が利用できない場合があります
  • ターミナルでの操作には、ある程度の知識と技術が必要です
  • インストールするアプリによっては、互換性がない場合があります

次回はGUIでLinuxアプリを探してインストールできるGNOMEのインストール手順を紹介します。この方法ならレポジトリのことををあまり気にせずにアプリをダウンロードできるようになると思います。

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  • この記事を書いた人

ともぞう

つくば在住のアラフォー会社員。他に「初心者による初心者の為のウイスキーの話など。」や「OLD ROOKIE」などを運営しています。

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