はじめまして、Chromebookを9年以上愛用しているクロームブッカーともぞう(@tomozou3500)です。このブログではChromebookについての情報を発信しています。
Chromebookに搭載されているChrome OSですが、機能を絞っている分カスタマイズ性が乏しいのではないかというイメージをお持ちかも知れません。しかしChrome OSは設定できることが意外と多く、かゆいところにちゃんと手の届くようになっています。
また、Chrome OSで設定できることや自分の使い方にあった設定が出来るかどうかは実際に買ってみないと分からない部分もあると思いますので、今回はChrome OSで設定できることを出来るだけ詳しく解説したいと思います。
クイック設定は右下のタスクトレイで
詳細な説明の前にChrome OSの設定について紹介します。
デスクトップ画面の下にある帯が「シェルフ」、右下にある時刻が表示されているところはタスクトレイと呼ばれます。
タスクトレイをクリックすると「クイック設定パネル」が表示され、Wi-Fiの設定やBluetoothのオン・オフ、ボリュームや画面の明るさ、オーディオ出力先など簡易な設定はここで変更可能です。
詳細な設定はChromeOS設定画面から
クイック設定パネルの右上にある歯車アイコンをクリックするとChromeOSの設定画面に入ります。以降はここの説明です。
画面が長いのでいくつかのセッションに分けて紹介していきます。
ネットワーク周りの設定
ネットワークの設定
Wi-Fiに関する設定です。
VPNネットワークへの接続もここから設定します。
Bluetoothに関する設定
Bluetooth機能のオンオフ、Bluetooth機器のペアリングや接続はここからも行えます。ただ、これもタスクトレイにあるのでそちらから設定するのが吉。
接続済みのデバイス
Androidスマートフォンとの連携を設定します。連携することでニアバイシェア機能のほか、パスワードなしでログインできるスマートロック機能やテキストメッセージ機能の同期などが設定可能です。
スマホが名画表示されているところ(上記画像ではPixel 5)の右の矢印をクリックすると下記画面が表示されます。
「Phone Hub」はAndroidスマホをBluetoothで接続しChromebookからスマホの音を鳴らしたり、マナーモードに切り替えたり出来る機能です。
ChromebookとAndroidスマートフォンを連携する機能「Phone Hub」の設定手順と使い方 - Chrome通信
ユーザー設定
個人的なプロフィールの設定です。
同期とGoogleサービス
Googleアカウントで同期する内容を設定可能です。
画面ロック
離席したときに画面をロックするかどうかと復帰方法(PINもしくはパスワード)を指定できます。
保護者による使用制限
お子さん用Chromebookの場合、アプリのブロックや許可を設定したり、利用時間を制限したり、ウェブやYouTubeにセーフサーチをかけたりすることが可能です。
他のユーザーを管理
ゲストモードを許可するかどうかや追加したユーザーを削除したり機能を制限するときの設定です。
操作に関する設定
最も使い勝手に影響するキーボード、タッチパッド、マウス、ディスプレイに関する設定です。
マウスとタッチパッドに関する設定
マウスの設定項目は
- メインボタンを右にする
- 逆スクロール
- マウス速度の変更
- やアクセラレーションの有効化
が含まれます。
タッチパッドは速度の調整のほか、タップによるクリックを無効化したり、スクロールを逆方向(ネイティブ)に設定することが可能です。
キーボードに関する設定
キーボードは
- 検索キー
- Ctrlキー
- Altキー
- エスケープキー
の割り当てが変更できるほか、キーボード最上段にあるキーをファンクションキーに変更することが可能です。デフォルトではオフになっており、検索キー+最上段のキーでファンクションキーとして動作するようになっています。
自動リピートというのは、例えばバックスペースを押しっぱなしにしたとき、どんどん前のものを消していく動作を差します。オフにしていると、バックスペースを押しっぱなしにしても一文字分しか戻りません。デフォルトでオフになっていることもあるので、一度見ておいた方がいいかも。
キーボードショートカットは上の画面からも確認できますが、[Ctrl]+[Shift]+[検索キー]を同時押しで表示されます。
Chromeブラウザには搭載されていないChromeOS独自のショートカットも多数あるので、一度見ておくと面白いと思います。
ちなみにChromebookとマウス・キーボードとの相性ですが、有線のものはもちろんUSBワイヤレスマウス、Bluetoothマウス、Mac用キーボード、Mac用MagicPad、USBのプレゼンターも動作確認済みです。
言語と入力
日本語入力の設定はここで行います。
[言語を追加]を押すと、任意の言語を追加することが出来ます。
Chromebook(クロームブック) 日本語の設定方法 - Chrome通信
入力方法
入力方法の欄ではキーボードの入力に関する設定をカスタマイズ可能です。
日本語入力の設定では「かな入力」を選択できるほか、ユーザー辞書の登録も可能です。スペースの入力の欄はデフォルトで全角になっていますが、半角にしておくと日本語入力の際にも全角スペースでなく半角スペースになります。
英字キーボードは[日本語入力(USキーボード用)]に設定しますが、日本語キーボードのChromebookをお持ちの方は[日本語入力(日本語キーボード用)]に設定します。
ディスプレイと外部ディスプレイ
Chromebookは外部ディスプレイに接続してミラーリング表示と拡張表示が出来ますが、ディスプレイの配置をカスタマイズ可能。
ディスプレイをまたいでマウスのカーソルを動かす際に、本体のディスプレイの左端を出入口にすることも、右端を出入口にすることも可能です。
下の2枚の画像で言えば、左の画像は本体ディスプレイの左端を通してディスプレイをまたぎ、右の画像では右端でまたぐ設定になります。
また、本体のディスプレイ・外部ディスプレイともに解像度とディスプレイの向きを変更可能。スケジュールで起動するナイトモードも設定可能にすることも可能です。
ナイトモードは寒色・暖色のスライドバーがあり、好みの表示にすることができます。
外部ディスプレイへの接続はHDMIまたはUSB Type-Cから。詳しくは下記記事をご参照ください。
Chromebookを外部ディスプレイに接続する方法と使いやすくする設定を解説 - Chrome通信
ストレージ管理
内蔵ストレージや外付けのストレージ管理に関する項目。ただ、[ダウンロード]右のアイコンを押すとダウンロードフォルダへ、[他のユーザー]右のアイコンを押すと前述の他のユーザーの管理の項目へ飛ぶだけなので、お世話になることはないです。
[外部ストレージの設定]では外付けメディアをAndoroidアプリで使うかどうかを設定できます。
SDカードに入れたメディアをAndroidのVLCアプリで利用したいという場合等では、ここで外付けメディアを有効化し、アクセスできる状態にしておく必要があります。今まではAndroidのVLCアプリを使っても外部メディアの動画ファイルを読み取ってくれなかったのですがこの設定を有効にすると、無事に読み取ってくれるようになりました。
外付けストレージに関しては、SDカード(SDXCにも対応)、USBスティック型メモリ、外付けHDDなど、いずれも問題なく使用可能です。これらはプリインストールの[ファイル]アプリで中身を閲覧可能です。
電源に関する設定
電源の項目ではアイドル状態のとき[スリープモードにする]・[画面をオフにする]・[画面をオンのままにする]のいずれかを選択可能。デフォルトではスリープモードになるようになっています。Chromebookはスリープモードからの復旧は一瞬なので、このままでいいと思います。
カスタマイズ~アプリ
壁紙やアンドロイドアプリに関する設定項目です。
カスタマイズ
ここではログイン画面やタスクトレイに表示されるアイコンと壁紙を設定できます。
壁紙に関しては、様々な景色画像が入っているので気分を変えたい時にどうぞ。また単色にしたり自分で用意した画像を設定することも可能です。
検索とアシスタント
Googleアシスタント設定に対する設定です。[OK Google]と言うことでアシスタントを起動する設定はデフォルトでは充電コードに接続時のみ有効化される仕様になっています。[常にオン]に切り替えると普段から使えるようになります。
アプリに関する設定
Chromeアプリ・拡張機能とGoogle Play Storeに関する設定です。初期設定でGoogle Play Storeを有効化しなかったときは、ここから設定することが可能です。
日時~プライバシーとセキュリティ
これらの項目については画像通りなので説明は割愛します。
言語と入力~設定のリセット
このセクションで最後です。このうち、[言語と入力]についてはキーボードのところと同じ画面が開くので割愛します。
ネットワークファイル共有
ネットワークファイル共有はWindows搭載のPCにリモート接続してファイルを閲覧したり、動画ファイルをストリーミング再生したりする機能です。
パスワードのところはWindowsのパスワードを入れます。これ以外にもファイルを共有する方法があり、そちらの方がお勧めです。
ネットワークファイル共有に関する設定は別記事にまとめていますので、興味のある方は下記記事をご覧ください(新しいタブが開きます)。
【ネットワークファイル共有】ChromebookからWindowsフォルダへアクセスする方法 - Chrome通信
プリンタに関する設定
ここでWifi対応のネットワークプリンタに接続するための設定を行います。
接続方法は別記事にまとめてあるのでそちらをご覧ください。
Chromebookで印刷 ネットワークプリンタへのつなぎ方 - Chrome通信
ユーザー補助機能
[キーボードとテキスト入力]の欄では、
- キーを順番に押してキーボードショートカットが使えるようになるスティッキーキー機能
- 画面キーボードの有無
- テキスト欄での音声入力などの機能
などが、[マウスとタッチパッド]の欄では
- カーソル移動時に強調表示
- カーソルを大きく
- カーソル停止時に自動クリック
などの機能を有効化することが可能です。
特に有用と思われるのが、テキスト欄での音声入力。この機能を有効化すると、マイクのアイコンがタスクトレイに表示されます。テキストエディタを開いたうえで、アイコンをクリックして話すとそのままテキストに。文字起こしなどで役立ちそうな機能です。
その他、テキスト読み上げ機能の設定や、ハイコントラストモードの設定、全画面拡大鏡の設定など。なんか押して挙動がおかしくなってしもうたがな、というときは個々の設定が思わず有効化されているときがあります(一度経験あり)。
Chrome OSについて
最後です。ここではChrome OSのアップデートを手動で確認したり、工場出荷時の状態に戻すPowerwashなどを実行することが可能です。
Powerwashは不具合があったときの最終手段ですが、ローカルのデータは全て消えます。不具合については以下のページにまとめてあります。
Chromebook トラブルシューティング - Chrome通信
Chromebookで設定できることのすべて まとめ
VPN接続が出来ることや、充電をしていない状態では[OK Google]が使えないように設定されていた、など意外な発見も多かった印象。もしここについてもう少し詳しく知りたい、などの要望をコメントでいただいた場合は対処します。また、変更などあれば適宜改変したいと思います。