はじめまして、Chromebookを9年以上愛用しているクロームブッカーともぞう(@tomozou3500)です。このブログではChromebookについての情報を発信しています。
ChromebookからWindowsのファイルへアクセスする方法には過去記事で紹介したFile System for Windowsを使う方法(【ネットワークファイル共有】ChromebookからWindowsフォルダへアクセスする方法 - Chrome通信)と今回紹介する「SMBファイル共有」を使う方法があります。
今回紹介する方法のメリットは、File Systemを使う方法ではLinuxアプリからWindowsのフォルダへアクセスすることはできませんが、今回紹介する方法でそれができるようになります。
Windowsフォルダ内のファイルをChromebookに入れたInkScapeやGimpで開いて作業することが可能になります。
また、File Systemを使う方法は毎回手動でマウントする必要がありますが、SMB共有は一度設定すれば、手動で閉じるまでファイルアプリに残ります。
以下、SMBファイル共有の設定方法を解説します。
ちなみにSMBはLinuxのファイル共有サービスSambaのことです。
Windows側でのファイル共有設定
初回のみ、Windowsの共有したいフォルダに共有を許可する設定をする必要があります。手順は
- 共有したいフォルダを右クリック>プロパティ>共有タブ>「共有」ボタンをクリック
- ユーザー名をクリックして選択し、共有ボタンをクリック
これでOKです。
また、後のChromebookの設定でWindows機のIPアドレス入力が必要なのでこの時点で調べておきます。
Chromebookでの設定
Chromebook側での設定手順は以下の通り。
- Chromebookの「ファイル」アプリを開く
- 青いフォルダのアイコンのものです。見つからないときはランチャーを起動して探してみてください
- 右上の横3本線のアイコンをクリックすると表示されるドロップダウンメニューで[サービス]>[SMBファイル共有]をクリック
- Windowsと接続するための情報を入力する
まずはファイルアプリの右上のアイコンをクリック、[サービス]>[SMBファイル共有]と辿ってクリック。
すると情報を入力するためのポップアップウィンドウが表示されます。
上記画像のファイル共有URLの欄は以下のフォーマットで入力します。
smb://(IPアドレス名)/(フォルダ名)/
「IPアドレス名」はWindowsのIPアドレス、「フォルダ名」は共有設定を施したWindowsのフォルダ名です。
IPアドレスが仮に192.168.1.20で共有フォルダの名前がsampleだとすると、入力するのは「smb://192.168.1.20/sample/」となります。最後のスラッシュをお忘れなく。
表示名はファイルアプリにどのように表示されるかを指定します。好きなものでどうぞ。ここではSampleとしました。
「ユーザー名」と「パスワード」はWindowsのログインに使うものを入力します。
最後に右下の「追加」ボタンをクリックすると、Chromebookのファイルアプリ左側に「Sample」フォルダが追加されました。
LinuxアプリからSMB共有フォルダへアクセスする方法
上記の通り設定したフォルダを右クリックすると「Linuxと共有」というメニューがあります。Linuxで使いたいときはクリックして追加しておきます。
Linuxアプリからこのフォルダのファイルを開く場合は(Linuxアプリ内で)ファイルを開く>File System>mnt>chromeos>SMB>(アルファベットと数字のランダムが名前になっているフォルダ)と辿っていくとファイルへアクセス可能です。
▽実際にInkScapeで開くとこんな感じで表示されます。
他にはGimpやVLCメディアプレイヤーでも動作を確認しています。
エラーが出たり、共有フォルダが消えたりする場合は、WindowsのIPアドレスが変化している可能性があります。IPアドレスを自動で探す設定にしている場合、他のネットワーク機器の状況に応じてIPアドレスが変化してしまうため、WindowsのIPアドレスは固定しておいた方が良いです。
ChromebookからWindowsのファイルへアクセスする「SMBファイル共有」を使うメリットと設定方法 まとめ
SMBファイル共有を使う方法の説明は以上になります。
非常にニッチな話題ではありますが、Linuxアプリを使う場合はこの設定をしておくと便利です。
また、副産物として共有ファイルを一つ用意しておくとWindowsとのファイルのやり取りもスムーズになります。
InkScapeやGimpなど年に数回しか使わない場合はメインのWindowsではなく、不要になればLinux環境ごと削除することができるChromebookで用意しておくのがおすすめです。
Linuxアプリのインストール方法
Linuxアプリのインストール方法は下記記事をご参照ください。
ChromebookでLinuxを使う方法① ターミナルでアプリをインストールする手順 - Chrome通信
ChromebookでLinuxを使う方法② GUIを使ってLinuxアプリをインストールする手順 - Chrome通信