さようならiPhone、こんにちはPixel。
長年愛用してきたiPhone 8から、AndroidスマホのPixel 5に乗り換えました。Windowsユーザーでもある私が、この決断に至った経緯や、実際に「iPhone 8」から「Pixel 5」へ乗り換えてみて戸惑ったこと、困ったこと、良かったところなど書き綴ってみようと思います。
iPhoneからPixelへ心移りした経緯
iPhoneを特に好きでも嫌いでもなく惰性で使ってきましたが、少し前にGoogle Chromecastを使い始めてからiPhoneに対する不満が出てきました。
一番気にいらないのが見逃したTVを視るために良く使う「Tver」アプリのiOS版。iOS版はChromecastにキャスト出来ない。Tverアプリ側の問題かと思っていましたが、Android版では普通にキャストできることを偶然発見。
iOS版TverはChromecastには対応していませんが、Airplayには対応しているので、iOSからChromecastにキャスト出来ないのは「Apple TV」を使えということなのでしょう。
また、iPhoneを使うためだけに存在する、奇妙なライトニングケーブルにはいい加減ウンザリです。
さらにPCにおいてもiPhoneを使うためだけに存在する使いづらいiTunesとBonjourが必要となる件。極めつけは、iTunesのバックアップデータはCドライブにしか保存出来ず、数十ギガ単位の容量を食う。
Cドライブ以外にバックアップする裏技もありますが、専用のアプリをインストールしなくてはならず、なおかつ手順が複雑でめちゃくちゃ面倒くさそうなので断念
また、今回調べて発覚したのですが、iTuneはiPhoneのバックアップを取るたびに新規セーブを作るそうです。何故か余裕があるはずのCドライブの容量が極端に少なくなると思ってたら、原因はお前か!Cドライブはなるべくクリーンに保っておきたい私には耐え難い屈辱。
今回、念のためにiPhoneのバックアップを取ろうとしたのですが、その際にもCドライブの容量が残り0%になってバックアップが出来ないという問題が発生。バックアップが出来ませんでしたが、この先iPhoneに戻ることはなさそうなので結果オーライ。
手動で電話帳データをGoogleドライブにバックアップし、アプリの機種変更手続きなど全て終え、iTunesフォルダに残っていたデータを全て削除したところ、Cドライブの残り容量が27.8GBと本来あるべき姿に戻りました。
また、Androidの場合は普段から愛用しているGoogleドライブにバックアップしてくれるそうです。写真はもともとGoogleフォトに入れていたため、全く使っていなかったiCloudともオサラバだ!
iPhone 12という選択肢は
一応、iPhone 12へ買い替えるという選択肢自体は存在したものの、デザインがずっと変わらないiPhoneには全く心が動かされることがなくなっています。それもPixelにした理由の1つです。
そもそもGoogleのサービスにどっぷり
今回「Pixel」が気になって、普段iPhoneをどのように使っているか、Androidに乗り換えて不便はないか一度振り返ることにしました。
色々と考えを巡らせたところ、iPhoneでもGoogleのサービスしか使っていないこと(iPhoneのNumbersとか使っている人はいるのだろうか)、iPhoneではMacbookとしか連携できない(WindowsでiPhoneを「連携」出来るが出来ることは何1つない)がAndroidならWindowsやChromebookと連携が取れることなどが奇跡のハーモニーを奏でて、Pixelへの移行を決意。
Androidに乗り換えて困ることは本当にないだろうか、と熟考しましたが、「何一つない」という結論になりました。
写真はそもそもGoogleフォトにアップロードしていますし(iCloudは5GBしかないので)、音楽はGoogle Play Storeで購入しています。
iPhoneを買って真っ先にやるのがChromeやGoogle Keep、GmailやGoogleカレンダーなど各種Google系アプリを入れるという矛盾
iPhoneからPixelに乗り換えると言うと「えっ、なんで?」といった反応が返ってきたり、下見に行った電気屋の店員に「OSが変わっちゃいますけど大丈夫ですか??」と心配されたり(大丈夫、ちゃんと分かってますから)、「なぜAndroidにされるのですか???」と理由を尋ねられたり(大きなお世話だよ)します。未だに日本では「iPhone>>>>>Android」と考えている人が多いことを実感しました。
そんなわけで「Pixel 5」。
スパック的にPixel 5より高い「Pixel 4」と迷いましたが、「Pixel 4」はバッテリー持ちに難があるらしいこと、顔認証はコロナ禍においては使いづらいこと、Pixel 5は程よいサイズ感&ベゼルが上下均一で美しいこと、そもそも高負荷の3DゲームやFPSゲームはやらない(=性能はそれなりでOK)こと、何よりPixel 5のカラー「Sorta Sage」が気に入ったことが決め手となってPixel 5にしました。
10月の発表会で見たときはとても奇妙な色に見えた「Sorta Sage」ですが、レビュー動画など見ているうちに大好きになりました。
Pixel 5の使用感
Pixel 5の素材はアルミニウムにバイオレジンをコーティングしたもので大理石の手触りを目指したとのことです。確かに他にはない独特の質感があります。
写真ではのっぺりしていますが、色もベタ塗りではなく、微量なマーブルといった感じです。まあ外観については散々レビューされているのでいいでしょう。
Pixel 5のSnapdragon 765Gはデメリットか否か
多くの人がひっかかっているであろうポイントが、チップにSnapdragon 765Gが採用されている問題。
最上位のSnapdragon 865でもなく、Pixel 4で採用しているSnapdragon 855よりも下のグレードで、多くのレビュワーが「何で?」となっていた点。
ここは私も少し懸念していましたが、全く問題ありませんでした。
既に使い始めて1週間経ちましたが、動作がもたついたり、カクついたりといったことは一切ありません。
私はスマホでは軽いパスルゲームくらいしかしないので、さほどパワーのいる作業をしていないということもありますが、おそらくスマホを使う大半の人がそんな感じでしょう。
Pixel 4は販売に苦戦していたようなので、今回Snapdragon 765Gにして価格を下げたのは良かったと思います。
ヨーロッパでは既に予約販売分は完売しているそうで順調な滑り出しのようです。今回のPixel 5はPixel 4のように性能を突き詰めたのではなく、多くの人にとっての最適解を選んだ感じです。お見事です。
ですが、全く弱点がないという訳ではありません。ちょっと気になるのがポートレートモード撮影における処理に2~3秒がかかること。速く出来上がりを見たいですが、少し待たされるといった感じでここは処理能力の低さが出てしまっているのかなという印象です。ポートレート自体はキレイです。何も考えずに撮ってもこんな感じです。
Pixel 5はサブに超広角レンズを採用
Pixel 5は標準レンズと超広角レンズを搭載しています。現在は望遠レンズ搭載がトレンドですが、望遠レンズの代わりに超広角レンズにした点はファインプレイ。
思うに、スマホ撮影における2大被写体は手元にあるもの(料理など)と子供やペットなどのスナップショット。今までの経験から言っても望遠は子供の発表会のときくらいしか使い所がないです。望遠レンズがないため、暗い部屋ではザラつきが目立つ光学ズームなのですが、狭い日本の家屋内でズームが必要な場面は皆無。むしろ子どもたちはカメラを向けると必要以上に寄ってくるので、超広角がありがたい。
おサイフケータイが神
iPhoneにもおサイフケータイがありますが、nanacoなど電子マネー系はアプリを立ち上げて画面をスキャナに向けなければならず面倒です。
その点、Androidのおサイフケータイはアプリの立ち上げやロック解除が不要。ポケットの中のスマホを掴んで、そのまま読み取り機にかざすだけ。すごく便利です。Androidの人はこんな便利なモノを使っていたのか…言うて~や、こんなに便利なんやったら
モバイルdカードやモバイルTカードもかざすだけなので便利です。ポイ活が捗りそうです。
ケータイを出して「Edyで」というと、よく「IDですか?」と聞き返されます。iPhoneではIDは使えますが、Edyが使えないのでこういったことが起こるわけです。スマホ=iPhoneのイメージが強いことを実感。モバイルdカードも店員が知らないことが多い。
Androidのカスタマイズ性
カスタマイズ性の高さはAndroidにして良かったメインポイント。
ホーム画面のアプリの配置やサイズを変更出来たり、ウィジェットでワンタップで特定の相手とのLINEトーク画面を開いたりといったのは序の口で、特定の場所にいる時、あるいは特定のWi-fiに接続時にマナーモード/着信モードに自動的に切り替えたりといったことも序の口。
Wi-fiが見つからない場合にWi-fi自体の機能を切ってしまうWi-fi Automaticや、特定した場所への出入りや曜日・時間などをトリガーにして特定のタスクを自動化するMacroDroidを組み合わせることで、いろいろなことが出来てしまいます。例えば
- 自宅と職場ではNFC(おサイフケータイ)の機能をオフに、離れたときにオンに
- 22時から7時まではモバイル通信をオフに
- 19時以降は位置情報サービスをオフ、朝8時にオン
いずれも自宅や職場にいる間は使わない機能を自動でオフにしてバッテリを節約したいというもの。今日設定したばかりで効果はまだ未知数ですが予想使用時間が4時間ほど伸びたので効果があったと信じたい。
iPhone時代は気づくことはなかったのですが、Androidを使い始めると如何にiPhoneは機能が厳しく制限されているかを強く実感します。iPhoneにカスタマイズ性は無い。
「iPhoneは動作が安定している」と言われることがありますが、カスタマイズができないので予想外の挙動になる可能性も少ないということでしょう。Androidは実験的な機能も使えるため、そういった部分が時折、悪さをするのかも知れません。実際に動作が不安定だったことはないのですが。
さらにAndroidの場合は機種が多種多様で、安いものの中にはトンデモなものも(¥7,000のDooGee製はハズレでした)。この辺りがAndroidの評判を下げていると思われます。
Pixel 5でのUSB デバッグの有効化
なお、MacroDroidでNFC機能などをいじるためには開発者モードに移行して「USB デバッグの有効化」をする必要があります。それ以降のプロセスはネットにいくらでも情報があるので割愛しますが(PixelをPCに繋いでコマンドプロンプトでAndroidのシステムをいじれるABDを起動し、コードを打ち込む流れ)、Pixel 5の開発者モードへの移行方法が少しトリッキーなので紹介しておきます。
[設定]>[デバイス情報]と進み、一番下にある[ビルド番号]のところを7回タップ。これで[システム]の詳細設定のところに[開発者向けオプション]が表示されるようになります。
細かくチューニングして自分好みにアレンジできることが大好きな私にとってAndroidは相性が良いようです。楽しいです。
Pixel 5の不満点
本体に不満はないですが、5,000円の純正ケースに不満あり。
Sorta Sageに併せて緑の純正ケースにしたのですが、色味が全く合ってません。何故だ!素直に白か黒のケースにすれば良かった…
ソフトバンクショップで注文したときには純正ケースの在庫が豊富にありましたが、1週間後引き取りに行くと純正ケースが全部品切れに…結構売れているそうです。結局、純正ケースはGoogleストアで購入しました。ケーズデンキで緑以外のケースなら売っています。緑が欲しくて2件回りましたが、どっちも緑は入荷なし。公式ストアでは3日ほどで到着しますが、購入予定の方は事前に注文しておいた方が良さそうです。
iPhoneからPixel 5に乗り換えて戸惑ったところ
特にないですが、強いて言えばブラウザなどで一番上に戻る機能がないところ。iPhoneは最上部をタップすれば戻りますがそれがないです。
後はLINEの未読件数が表示されず、通知アイコン(オレンジの点)のみ表示される点。最初は戸惑いましたが、馴れました。考えてみれば未読件数が1件でもあれば一応LINEを開くので、それが2件だろうが3件だろうが関係ないといえばない。アイコンで十分です。ホーム画面着せかえアプリによって表示できるものもあるので、どうしても、という方にも方法は残されています。
Androidの良かったところ
Androidの操作性でいうと、画面左右から中央に向かってスワイプすると「戻る」のがすこぶる便利。Googleニュースなどで記事を読んで戻る時に、片手で戻れるのが便利です。左手でスマホを持ち、親指でタップして気になる記事を開き、読み終わったら親指を左から右へスワイプすると記事一覧へ戻る。右手でつり革を持っているときは、この操作がありがたい。
背面の指紋認証はすっかり馴れました。指紋認証ボタンをスワイプして通知を出す設定が便利です。
ホームに戻るのは下から上にスワイプ、Googleアシスタントの起動は音声もしくは下の角から上にスワイプ。
iPhoneとは違う操作ですが、その日のうちに慣れ、今では違和感なく使えています。ホーム画面から左にスワイプすると、Googleニュースの一覧が表示されます。これもありがたい。
WindowsとAndroidは連携が◎
念願だったWindowsと連携し、スマホへの通知の閲覧やメッセージのやり取り(SMS)、写真の閲覧・操作や(Bluetoothが必要ですが)電話の操作などが可能になりました。最近多い「2段階認証」はコードがSMSで届くため、今まではいちいちiPhoneを見て入力していたのですが、PCで直接確認できるので、わざわざスマホを開かなくてもよくなりました。
『スマホ同期』はWindows[設定]>[電話]から設定可能。うまく行かない時はバックグラウンドアプリの動作が不可になっている可能性があります。下記記事を参照してください。
また、スマホで撮った写真の一覧が表示され、そこから[ペイント]で開いたり、名前をつけてローカルに保存することも可能です。iPhoneのときはAirMoreというアプリを使ったり、iPhone側で一旦Google PhotoにアップロードしてPC側でそれをダウンロードするなど面倒だった「デバイス間での写真共有」が極めてスムーズになりました。
更に、PixelをUSBケーブルでPCに接続すると、Pixel 5が外部ストレージとして認識され、中のファイルへ直接アクセス可能です。iTunesを経由しなくてはならないiPhoneと比べると格段に便利です。
バッテリの%表示と予測持続時間の表示もいい。充電時に残り充電時間が表示される(『充電完了まであと◯分』)のもGood。急速充電対応機器で充電しているときは「急速充電中」と表示されます。
番外編】WindowsユーザーがiPhone 8からPixel 5に乗り換えて良かったところ まとめ
結果的にPixel 5とAndroidがとても気に入ってます。替えて良かったです。
iPhoneでは使わない純正アプリがホーム画面に鎮座して邪魔でしたが、Pixelは余計なものが入っておらず、かつ便利なGoogle系アプリは最初からインストールされています。
iPhoneのためだけに存在していたライトニングケーブル、ライトニング端子のイヤホン、iTunes、Bonjour、iCloudなどとも縁を切れて気分はスッキリ。
またChromebook絡みで気づいたことがあれば随時アップしていく所存です。
現時点では7aが最良コスパです